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2022.07.23

【全文公開】蒲鉾本舗高政社長による好評連載「女川とアカルイミライ」vol.16

皆さんこんにちは!
S-style編集部のありちゃです。

女性アイドル(特にWACK)と女川大好き!なありちゃの熱烈オファーにより始まった、蒲鉾本舗高政社長・高橋正樹さんによる好評連載「女川とアカルイミライ」もいよいよ今回で最終回!

震災後の悲しみの中、ひょんなことから始まった女川とアーティストたちの物語。さまざまな出会いを経て、“被災地”から“ハッピーを届ける町”へと変貌を遂げた女川のストーリーを、物語の立役者・老舗蒲鉾店『蒲鉾本舗 高政』社長の高橋正樹さんが紡ぎます。

蔵出し情報満載!(?)な本連載を、全国のアーティストファンにも届けるべく、
特別にWEBで全文公開します。

第16回「ONAGAWACK その⑦」

ライブの翌日。早朝から既にファン2000人以上が女川町の駅前エリアに集まっていた。これから始まるのは町を会場に、アイドル38人とファンによる壮大な“かくれんぼ大会”。通常ならアイドルとの写真特典はチェキだが、「ONAGAWACK」ではファンのスマホで撮影する。理由は①チェキの在庫切れ回避、②そのままSNSで女川の楽しさを発信してもらう、の2つである。

かくれんぼが終わり、昼休憩をはさんで各アクティビティがはじまった。メンバーとファン50人の女川湾周遊クルーズ『海から復興を見てみよう』、アイドルと一緒に作るスペインタイルアート、メンバーセレクトの花をその場で調合するフレーバーティーのお茶会、などなど。その後はアイドルが各店舗の店員となってコラボグッズやメニュー、女川の特産品を販売した。
Twitterで拾うと、「オタクに人権がある街」「神現場過ぎてもはや天上界」という聞きなれない褒め言葉が並ぶ。これこそが私たちが実現したかったこと。アイドルに限らず、さまざまなコンテンツとファンの居場所になりたい。そして町で起きる化学変化を視たい。経済効果は2日間で1500万円、エリアを活用しつくすという点も含めて須田町長の評価も高かった。復興から学んだ「楽しく準備しなければ、楽しいイベントにならない」「辛くても、楽しく前向きに復興しなければ、出来た街に遊びに来てもらえない」の集大成だった。

震災直後、街を失い、家族を亡くし、冷たくなった友と再会し、打ちひしがれながら「もう、この町に何が起きても不思議じゃない。」と8割がガレキと化した町に呆然とした。「止まない雨はない」「明けない夜はない」。そんな言葉で励ます人は本当の絶望を知らないんだよな……と乾いた笑いが出た。それでも、ダメ元でも、やらなきゃいけない。生まれ育った町がこのまま本当に無くなってしまう。

あれから時が経ち、街を再建し、多くの出会いがあり、新たな友と過去誰も成しえなかったイベントを成功させた。
そう、俺たちは何でもできる。あの日絶望とともに口にした言葉が希望の色に変わった。

 

「もう、この町に何が起きても不思議じゃない。」

 

「S-style7月号」には写真掲載!

長期にわたる熱い連載、いかがでしたか?今回、惜しまれつつも最終回となります。ご愛読いただき、ありがとうございました!

「何が起きても不思議じゃない町」女川はまだまだ進化中。皆さんも、ぜひ足を運んでみてくださいね!

「S-style7月号」はAmazonでも好評発売中!

★「女川とアカルイミライ」過去記事はこちらから★
第1回 BiSと女川のはじまり①
第2回 BiSと女川のはじまり②
第3回 BiSと女川のはじまり③
第4回 女川町民音楽祭「サンマーソニック」①
第5回 女川町民音楽祭『サンマーソニック』②
第6回 「ただいま」と「おかえり」
第7回 港町女川のギター工房
第8回 アイナ・ジ・エンドさんの涙
第9回 あの日から10年を越えてなお
第10回 ONAGAWACK その①
第11回 ONAGAWACK その②
第12回 ONAGAWACK その③
第13回 ONAGAWACK その④
・第14回 ONAGAWACK その⑤

有沙高橋
メリ田

出産を機にS-style編集部を卒業し、現在は在宅ライターとして仙台・宮城の注目情報を発信!ラーメンソムリエの資格をとっちゃうくらいラーメンが好きで、子連れで行けるラーメン屋開拓が趣味。家にいられないアウトドア派の息子(1歳)と格闘する日々で、最近は常にHP0状態です。