皆さんこんにちは!
S-style編集部のありちゃです。
女性アイドル(特にWACK)と女川大好き!なありちゃの熱烈オファーにより始まった、蒲鉾本舗高政社長・高橋正樹さんによる好評連載「女川とアカルイミライ」。
震災後の悲しみの中、ひょんなことから始まった女川とアーティストたちの物語。さまざまな出会いを経て、“被災地”から“ハッピーを届ける町”へと変貌を遂げた女川のストーリーを、物語の立役者・老舗蒲鉾店『蒲鉾本舗 高政』社長の高橋正樹さんが紡ぎます。
蔵出し情報満載!(?)な本連載を、全国のアーティストファンにも届けるべく、
特別にWEBで全文公開します。
渋谷にある株式会社WACK事務所で、ONAGAWACK開催へ向けて、渡辺社長と打合せが始まった。今まで誰もやったことがないイベントをやる…このコンセプト以外は何も決まっていない。私は女川町内を駆け回り、考えうる“おもてなし”を用意した。震災後の宮城県女川町は観光部門を強化し、観光客を呼び込むために多くの施策やプロジェクトを行っている。ONAGAWACKはその底力が試されるものだ。普通のイベントではダメ。アイドルとファンの“居場所”となる町を目指していろいろな企画を用意したものの、どの程度までOKが出るかまったく予想がつかなかった。
持ち込んだ企画は20以上。ノリで考えたような無茶振り的なものも含め一通り企画を説明した。こちらの提案一つひとつにウンウンとうなずく渡辺社長は最後まで聞くと「おもしろいですね、やりましょう!」と一言だけ。いや、これはNGとか要検討とか、ないんですか? と尋ねると、お土産の笹かまぼこを食べながら、「大丈夫です!」と愛くるしい笑顔でうなずいた。渡辺社長の寛容さに胸が熱くなる。「あ…やっぱ条件あります。こちらとしてはイベントに関してギャラは一切いらないです。そのかわり、女川はちゃんと儲けてください。サービスを安売りしないでください。公式グッズも女川側で作って売って利益にしてください」。唖然とした。制限どころか、さらに女川が得しかしない条件だ。なぜそこまで…。「だって俺女川好きなんすよ。これくらいのことやらないと、俺も女川に行きたいのに行けないし」。確かに、今や映画プロデュースやアパレルも手がける渡辺社長は本当に多忙だ。「イベントタイトルは…ONAGAWACK FUCKI’N PARTYで!」。
女川に戻り関係各所に連絡調整する中、大変なことに気が付いた。このイベントは【共催:女川町・女川町教育委員会】なのだ。特に、教育委員会的に、FUCKI’N PARTYなんて絶対にアウトやんけ。やっちまった…。村上教育長、ダメですよね? と聞くと「いいんじゃない? そこをいちいち難癖付けるのは無粋でしょうよ(笑)」。ああ、WACKと女川町はどこまでも自由で相性がよいのだ。
いかがでしたか?
女川でのイベントの様子も掲載しています。
興味がある方は、ぜひお手にとってみてくださいね。
次回の連載もお楽しみに!
★「女川とアカルイミライ」過去記事はこちらから★
・第1回 BiSと女川のはじまり①
・第2回 BiSと女川のはじまり②
・第3回 BiSと女川のはじまり③
・第4回 女川町民音楽祭「サンマーソニック」①
・第5回 女川町民音楽祭『サンマーソニック』②
・第6回 「ただいま」と「おかえり」
・第7回 港町女川のギター工房
・第8回 アイナ・ジ・エンドさんの涙
・第9回 あの日から10年を越えてなお
・第10回 ONAGAWACK その①
・第11回 ONAGAWACK その①
出産を機にS-style編集部を卒業し、現在は在宅ライターとして仙台・宮城の注目情報を発信!ラーメンソムリエの資格をとっちゃうくらいラーメンが好きで、子連れで行けるラーメン屋開拓が趣味。家にいられないアウトドア派の息子(1歳)と格闘する日々で、最近は常にHP0状態です。
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