皆さんこんにちは!
S-style編集部のありちゃです。
女性アイドル(特にWACK)と女川大好き!なありちゃの熱烈オファーにより、
「S-style4月号」から連載が始まった、蒲鉾本舗高政社長・高橋正樹さんによる新連載「女川とアカルイミライ」。
震災後の悲しみの中、ひょんなことから始まった女川とアーティストたちの物語。さまざまな出会いを経て、“被災地”から“ハッピーを届ける町”へと変貌を遂げた女川のストーリーを、物語の立役者・老舗蒲鉾店『蒲鉾本舗 高政』社長の高橋正樹さんが紡ぎます。
蔵出し情報満載!(?)な本連載を、全国のアーティストファンにも届けるべく、
特別にWEBで全文公開します。
人間は絶望から希望を見出す生き物。だから、僕らは生きていける。
’11年3月11日。私のふるさと宮城県女川町は建物の7割以上が壊滅し、11人に1人が命を失った。まさに絶望という言葉がふさわしく、人々は途方に暮れていた。それでも何かを始めなければふるさとを失う危機感と、小さな港町ながらも日常を取り戻したくて少しずつ動き始めた。私は蒲鉾屋を経営するかたわら、女川町内ではまちづくりに関わり、なぜかイベントステージの担当を任されることとなった。
’11年10月、ロックバンド・ソウルフラワーユニオンの中川敬さんとのご縁で、京都で開催のフェス『ボロフェスタ』に震災に関するトークショーのゲストとして招かれた。空いた時間にいくつかのステージを見ていると、とんでもない光景が目に入った。アイドル? とファン? が狭いステージというか地下の会議室で、“正気じゃない”という言葉以外思い付かないようなパフォーマンスをしていた。床は汗で濡れ、天井からは何かが滴り落ち、完全な酸欠状態。BiSというアイドルだった。その様子を見て私は、「これがほしい。今、女川に足りないのはこれだ」と雷に打たれたような衝撃を感じた。愛を捧げる対象への激情。ひたすらに生きざまを叫ぶ。震災に打ちひしがれ下を向いてばかりいた我々は、今こそ地元愛を叫び、今日を生きようと前を向く必要があると。
翌年、「女川さいがいFM」に1通のメールが届いた。それはある女子高生からだった。「今日ラジオで流れていた曲の名前を教えてください。“イタイイタイのとんで来い”と歌ってました」。その女の子は泣き虫で、友だちによくその言葉を言われていたそうだ。友だちは津波で亡くなってしまい、自分だけが高校生になった。どれだけ苦しかっただろう。イタイイタイのとんで来い、今度は自分が言う番なのだと。それはBiSの“太陽のじゅもん”という曲だった。
avexさんからのご厚意で被災地女川町のイベントに所属アーティストをご出演いただけると連絡があった。私は即答で「BiSがいいです!」と伝えた。出演の依頼をするべく東京へ出向き、ご挨拶に行った。目の前にはavexさんの役員5人、そして一番端っこには出演を断ろうと思っていたBiSマネージャー・渡辺淳之介氏、のちの株式会社WACK社長がそこにいた。BiSと女川の衝撃的な出会いの話は、また次号で。
いかがでしたか?
WACKの中でも特にBiSが好きな編集部ありちゃは、これを読みながらひたすら悶絶しておりました(?)
「S-style4月号」には、貴重な「ボロフェスタ」でのBiSのLIVE写真も掲載しています。
興味がある方は、ぜひお手にとってみてくださいね。
次回の連載もお楽しみに!
「S-style4月号」はAmazonで好評発売中!
出産を機にS-style編集部を卒業し、現在は在宅ライターとして仙台・宮城の注目情報を発信!ラーメンソムリエの資格をとっちゃうくらいラーメンが好きで、子連れで行けるラーメン屋開拓が趣味。家にいられないアウトドア派の息子(1歳)と格闘する日々で、最近は常にHP0状態です。
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