皆さんこんにちは!
S-style編集部のありちゃです。
女性アイドル(特にWACK)と女川大好き!なありちゃの熱烈オファーにより始まった、蒲鉾本舗高政社長・高橋正樹さんによる好評連載「女川とアカルイミライ」。
震災後の悲しみの中、ひょんなことから始まった女川とアーティストたちの物語。さまざまな出会いを経て、“被災地”から“ハッピーを届ける町”へと変貌を遂げた女川のストーリーを、物語の立役者・老舗蒲鉾店『蒲鉾本舗 高政』社長の高橋正樹さんが紡ぎます。
蔵出し情報満載!(?)な本連載を、全国のアーティストファンにも届けるべく、
特別にWEBで全文公開します。
被災地・女川町。メディアは悲しい響きで僕らの町を伝えていたが、いつの日からか復興が進む街、おもしろいエリアとして伝えるようになった。震災前の女川町の産業は、とにかく漁業しかなかった。しかし復興を進めていく上で「魚だけじゃおもしろくねえべ!」と、何でもアリのまちづくりをした。結果、スピード感ある前進の空気に呼応した若者たちが女川町で起業し、漁業の町に多くの彩りや魅力が増えた。ギター工房『GLIDE』を起業した梶屋陽介くんもその一人だ。彼の工房には多くの人が訪れる。ある日もじゃもじゃパーマの人が独特の弾き方で、頭を振りながら試奏していた。誰かな?と思ったら、なんと元メガデスのマーティ・フリードマン氏だった。私が知っているだけでも、MAN WITH A MISSION、Hi-Standardの難波さん、松任谷正隆さん、ももいろクローバーZの皆さんなど多くの著名人が工房を訪れている。
梶屋くんは鹿児島県種子島出身で、大手楽器店で役職があったにも関わらず「自分のオリジナルギターを作りたい」と30歳で独立した。全国を旅する中で女川に立ち寄った際、「この空気の中でギターを作りたい」とここでの起業を決めたそうだ。彼の作るオリジナルギターはとにかく製法、材質、そして東北の土地にこだわっている。通常、金属ボルトや接着剤で部品を接合するのだが、木だけの音を出すため、釘を使わない気仙大工の組み木技術を取り入れた。さらに弦を引っかけるテールピースは、釜石のみで製造される医療用の合金“コバリオン”を使用。減衰率が極限まで低い音となった。そしてデザインは、イタリア人以外で初めてフェラーリをデザインした奥山清行氏、山形出身である。魚の町にとんでもない工房ができたのだ。
現在はリペアにも力を入れている1/1000mm単位で測定・データ化するPLEKを導入。その仕上がりが大きく評価されており、たくさんの受注で毎日忙しく工房が稼働している。女川町のふるさと納税返礼品でこのギターリペア券があるのだが、ご興味のある方はいかがだろうか。
いかがでしたか?
「S-style10月号」にはギター工房『GLIDE』の光景も掲載しています。
興味がある方は、ぜひお手にとってみてくださいね。
次回の連載もお楽しみに!
★「女川とアカルイミライ」過去記事はこちらから★
・第1回 BiSと女川のはじまり①
・第2回 BiSと女川のはじまり②
・第3回 BiSと女川のはじまり③
・第4回 女川町民音楽祭「サンマーソニック」①
・第5回 女川町民音楽祭『サンマーソニック』②
・第6回 「ただいま」と「おかえり」
出産を機にS-style編集部を卒業し、現在は在宅ライターとして仙台・宮城の注目情報を発信!ラーメンソムリエの資格をとっちゃうくらいラーメンが好きで、子連れで行けるラーメン屋開拓が趣味。家にいられないアウトドア派の息子(1歳)と格闘する日々で、最近は常にHP0状態です。
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