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2019.03.16

【書店員さんのおすすめ本】本売る人に会いに―Side story11

みなさんこんにちは! S-style編集部のマタギです。S-styleにて連載中の「本売る人に会いに。」は、素敵な書店員さんに今おすすめしたい本を紹介してもらいながら、その本に対する思いを紐解くコーナー。『S-style2月号』では、『ブックスなにわ 仙台泉店』の遠藤さんに『目の見えない人は世界をどう見ているのか』を紹介してもらいました。

web連載「本売る人に会いに。―Side story」では、誌面では紹介しきれなかった遠藤さんのおすすめ本をさらに紹介します!

『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(伊藤亜紗/光文社/¥821)撮影:齋藤太一

「贈りものにもぴったりの一冊です」

『365日世界一周 絶景の旅』(TABIPPO/いろは出版/¥3,672)撮影:齋藤太一

「この本は365日間世界のさまざまな国の絶景を写した写真集です。国ごとにテイストや雰囲気が異なり、365ページ同じような写真は一枚もありません。そしてこの本の人気のポイントは、実際に行けそうな行程が提案されているということ。旅行に行く想定で、コースと日程が紹介されているんです。世界旅行に行ったような気持ちになれるのはもちろん、旅行本としてこれから予定がある人にも好評です。しっかりした装丁なので、写真好き・旅行好きな方へのプレゼントにおすすめですよ」。

「宮城が登場する社会派ミステリー」

『護られなかった者たちへ』(中山七里/NHK出版/¥1,728)撮影:齋藤太一

「『護られなかった者たちへ』は、仙台市の保険福祉事務所課長が餓死死体で発見される場面から物語が始まります。証拠も見つからず、捜査は暗礁に乗り上げます。そんな中、ひとりの模範囚が刑期を終えて出所するのですが、この男はこの怪奇事件に関係するのでしょうか…。日本の社会福祉制度を題材に、最後は大どんでん返しの結末が待っているミステリー小説です。作者の中山七里さんは岐阜県出身の方なのですが、宮城に住んでいたことがあるのではないかと思ってしまうほど、街の描写が詳しく忠実なのです。宮城に住む人ならリアリティを持って読み進められるはず。私自身も読んでみて、クライマックスの意外性には驚きました。これは多くの人に読んでもらいたいと、手書きのPOPで紹介している一冊です。ぜひ手に取って読んでみてください」。

読書が苦手な人にも文字を読むことに挑戦してほしいと、『ブックスなにわ 仙台泉店』では手書きPOPでの紹介や「なにわ大賞」の発表などで、読書の楽しさを教える工夫をしています。今回紹介した『護られなかった者たちへ』も、なにわ大賞にノミネートされた作品だとか。本を読むのが苦手な人、または何を読んだらいいか迷っている人は、『ブックスなにわ 仙台泉店』に足を運んで、書店員さんたちのおすすめを参考にしてみてはいかがでしょうか?

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マタギ

趣味は山登り。山頂でコーヒーを飲み、下山後は銭湯に直行、ラーメンを食べて帰るのが理想の休日。最近は「Netflix」「Amazon Prime Video」「U-NEXT」を使いわけて、ドラマ・映画鑑賞の沼から抜け出せないでいる。