こんにちは、S-style編集部のアルデンテです。
S-style本誌からWebにお引越しした連載「SDGsな暮らし」。
この記事では、身近なSDGsを深堀りして、暮らしに取り入れるヒントをお伝えしていきます。
記事に入る前に、まずは「SDGs」のおさらいから!
SDGsとは「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の略称です。
貧困や不平等・格差、テロや紛争、気候変動など、さまざまな世界的課題を2030年までに解決し、「誰一人取り残さない」持続可能な世界の実現を目指すため、17の目標を設定しています。
今回ピックアップするのは、SDGsの項目14「海の豊かさを守ろう」と項目15「陸の豊かさも守ろう」、そして項目17「パートナーシップで 目標を達成しよう」。
宮城県では「みやぎ農山漁村応援マッチングサイト」を開設しています。
地域の困りごとを解決・応援するサイトらしいのですが、一体どういうものなんでしょう?
■教えてくれたのはこの方!
宮城県農政部
農山漁村なりわい課の松原さん
2022年からこの事業を担当している松原さん
「この『農山漁村応援マッチングサイト』は、宮城県では令和2年から始まったプロジェクトです」と松原さん。
「農山漁村地域には、温かい人や美しい景色、おいしい食べ物など、さまざまな魅力があります。
その一方で、人口減少や高齢化などの問題を抱えていて、人手不足による多くの課題があるんです。
人手が欲しい農漁家や団体と、農業・漁業などに興味があるボランティア。
両者をつなぐこのサイトは地域の困りごとを解決する取り組みです。
令和3年は10数件のマッチングがありました」。
こちらで詳しい応募方法をチェック!
地域の困りごとをボランティアで解決するのは、とても素敵なことだと思うのですが、SDGsとどうつながるんでしょうか?
「SDGsの項目17は『パートナーシップで 目標を達成しよう』です。
パートナーシップとはお互いの信頼関係をもとに、対等に協力し合うこと。
この取り組みは人手が足りない地域の方々にとってうれしいだけでなく、応援する方も『地域の役に立ちながら、普段の生活ではなかなかできない農作業などが体験できる』というメリットがあるんです。
それに、農山漁村を応援することは海や陸を守ることにもつながります。
スタートしたばかりのプロジェクトで認知度がまだ低いのですが、ぜひ多くの方に参加いただきたいと思います」。
ということで、今回は実際に「農山漁村応援マッチングサイト」を利用した『みらいファームやまと』にやってきました。
10月某日、黒川郡大和町の畑は、思いのほか風が強くて寒いです。
今日はニンニク畑での作業にボランティアの方々がいらしている、と聞いていたのですが…お、もうすでに作業が進んでいるようです。
もしや、この方たちが…?
今回の応援マッチングに参加していたのは女性3名。
休憩時間に、ちょっとお話を伺いました。
初対面の3人ですが、なんだか和気あいあいとした雰囲気。「若者は真ん中にね!」とこのフォーメーションでパチリ
主婦のIさん「泉区在住で、普段はパートをしている主婦です。もともと畑仕事や食の安全に興味がありました。
子育てがひと段落したら、畑のある暮らしをしたいと思って…。
Facebookを通して募集を知り、今日は予行練習のつもりで参加しました」。
大学生のTさん「田舎暮らしに興味があって、以前、このサイトを利用したことがあったんです。
大学のポータルサイトにも時々告知が出るので、チェックしています。
いま、畑作業がちょっと腰に来ています(笑)」。
主婦のOさん「私も泉区に住んでいます。Instagramで告知を見て募集しました。
家にいる時間が長くて、ちょっと鬱々としてきたので(笑)、土に触れて身体を動かしたらすっきりしそうだなと思って、今日は来てみました。畑はほぼ初心者です!」
応援ボランティアの方は、農業などに本格的に取り組んでいる方が多いのかと思っていましたが、皆さん、意外とライトなノリで参加されているんですね。
いい意味で予想が裏切られました。
こちらが本日の作業。ニンニク畑にマルチシートを敷き、端がめくれないように土をかけます
実際に作業してみた感想は「ちょっと寒いけど楽しい!」「畑仕事に慣れていなくても、何とかできそうです」とのこと。
「明日か明後日あたり、筋肉痛になりそうな予感がします(笑)」と言いつつ、皆さん、作業をスムーズに進めていました。
マッチングサイトに「特別なスキルがなくても参加できます」と書かれていましたが、3人の姿を見ていると「自分にもできるかも?」という気がしてきました。
外で無心に体を動かすのも、心地よさそうです。
ちなみに、畑の作業場には野良猫が遊びに来るそうです。癒される~
さて、今度はボランティアを募集した『みらいファームやまと』の早坂さん、中井さんにインタビューです。
「行政のほうから、こういうサイトがありますよ、と教えていただいて、初めて利用してみました」とのこと。
「繁忙期になると、いつもお願いしているパートの方や就農希望の方に来てもらっています。ただ、畑をやっていく上で、人手がいる作業ってたくさんあるんですよ。慣れていない方でも、手伝ってもらうとすごく助かるんです」。
早坂さん。ここで作っているニンニクは同社が運営しているレストランでも提供しているそう
普段は一人で作業することも多いという中井さん。
「一緒に仕事をする人がいるだけで、ちょっと嬉しいものですね(笑)。ボランティアの方たちに今日やっていただいているのも、機械にはできないこと。皆さん、農作業は初心者でしたが、すぐにコツをつかんで作業を進めてくれました」。
トラクターに乗る中井さん。ボランティアの作業を見守りつつ、一緒に進めていきます
「ニンニクはタネとして植えるために、一粒ずつバラす必要があるんですが、そういった”難しくないけど人の手が必要なこと”は色々あるんです。
お願いしたいことはたくさんあるので、こちらの応援マッチングサイトはまた利用したいですね」。
特別なスキルがなくてもお手伝いできると知って、ちょっと安心。
気持ちよく体を動かして充足感がある上に、誰かの役に立てるのはうれしいですね。
こちらのサイトでは随時募集内容が更新されるので、気になる人はぜひこまめにチェックしてみてくださいね。
人懐っこい様子で取材中にじっと見つめられました
さて、今回の「SDGsな暮らし」、いかがでしたか?
身体も心も満たされて、SDGsな生活へまた一歩近づきそうです!
【SDGsな暮らし】過去の記事はこちら!
日々、5歳児に振り回される中、癒しはコーヒーとアルコールと人んちの猫。マンガアプリを渡り歩いて、隙間時間に読むのが趣味。いまチェックしているのは「胚培養士ミズイロ」「メダリスト」「煙色のまほろば」。「街のANTENNA」コーナー担当。
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