こんにちは、S-style編集部のアルデンテです。
S-style本誌からWebにお引越しした連載「SDGsな暮らし」。
この記事では、身近なSDGsを深堀りして、暮らしに取り入れるヒントをお伝えしていきます。
記事に入る前に、まずは「SDGs」のおさらいから!
SDGsとは「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の略称です。
貧困や不平等・格差、テロや紛争、気候変動など、さまざまな世界的課題を2030年までに解決し、「誰一人取り残さない」持続可能な世界の実現を目指すため、17の目標を設定しています。
今回ピックアップするのは、SDGsの項目13「気候変動に具体的な対策を」と項目15「陸の豊かさも守ろう」。
「環境にやさしい野菜」を選びたいけれど、どうしたらいいの?というテーマです。
まずは、宮城県での取り組みについて聞いてみました。
■教えてくれたのはこの方!
宮城県農政部みやぎ米推進課
環境対策保全班の金澤さん、後藤さん
「宮城県では農薬と化学肥料について、その低減割合に応じて4種類の認証を付与しています」
①農薬不使用+化学肥料不使用 (青ラベル)
②農薬不使用+化学肥料使用1/2以下 (黄色ラベル)
③農薬使用1/2以下+化学肥料不使用 (オレンジラベル)
④農薬使用1/2以下+化学肥料使用1/2以下(赤紫ラベル)
「厳密には、農薬成分数や化学肥料使用量(窒素成分量)など細かく決まっていますが、おおまかにまとめると以下のような表になります。」
言われてみれば、むすび丸のついたこのシール、スーパーなどで見かけたことがありました。
こういう区分があったんですね!
こちらが一覧表。あまり意識していませんでしたが、色分けの意味が分かるとわかりやすいですね
ところで、農薬や化学肥料を減らした栽培は、環境にやさしいんですね?
「はい、化学肥料を多量に使うと、それが土壌に蓄積されたり、排水に溶けて川に注ぎ込んだりします。
また、農薬の使用をゼロにする、減らすことは虫を殺さず、共存を図るということ。
本来の生態系を壊さない=環境を守ることにつながっていくんです。」
「化学肥料の代わりに、じっくり吸収されるたい肥を使ったり、除草剤の代わりに草取りをこまめにしたり。
栽培の手間暇はかかりますが、生産者の方々ががんばってくださっています。」
認証審査のために、前もって提出された計画表をチェックし、県の職員の皆さんも現地に何度も足を運んで確認するとのこと。
いろんな方の努力があって、「特別栽培農産物」が作られているんですね!
特別栽培農産物のシールはこんなふうに貼られています。目印にしてくださいね!
ちなみに、さらに手間暇がかかる「有機農産物」とは、どう違うんでしょうか?
「『有機』や『オーガニック』と表示できる農産物は、国の法律に基づいて『有機JAS認証』を取得したものに限り、認証されるまで厳しい審査を経ることになります。
『特別栽培農産物』は国のガイドラインに従って栽培された農産物で、県ごとの独自基準で認証を受けることもできます。有機JASには至っていなくても、環境にやさしい野菜なんです。」
がんばっている生産者を応援する意味でも、シールなどですぐわかると選びやすくていいですね。
さて、環境にやさしい「特別栽培農産物」はどこで買えばいいんでしょうか?
県内各地の産直や『藤崎』の生鮮売り場、時にはスーパーでも販売されています。
今回は「特別栽培農産物」の扱いが多い『あいコープみやぎ』へ取材に行きました。
商品部商品課の千葉さん、高橋さんに話を伺ってきましたよ。
商品部商品課の千葉さんと高橋さん。「写真は苦手なんです…」と言いつつ、笑顔を見せてくれました!
「『あいコープみやぎ』は生活協同組合なので、組合員の皆さんからの声を大切にしています。」
そう、こちらは宅配専門の生協。注文を受けた分だけ仕入れて、個人の自宅までそのまま届けてくれるシステムです。
「創立から40年になりますが、『あいコープみやぎ』では30~40年前から生産者の方々とのつながりを持っています。
消費者である組合員の要望を受けて、環境にも食べる人にもやさしい農作物に力を入れてきました。
現在は、宮城県の『特別栽培農産物』の基準を満たす、組合独自の基準『トライアイズ』を設けて表示しています」。
この日、生産者から届いた特別栽培農産物。『あいコープみやぎ』では「トライアイズ」の商品として販売
「うちとつながりのある生産者さんでは、『七郷みつば会』『大郷みどり会』『はまさ自然村』『秋保ゆうきの会』の皆さんが特別栽培農産物や有機栽培に力を入れていらっしゃいます」。
『あいコープみやぎ』では1週間に60~70種ほどの生鮮品が入荷し、そのうちの99%が特別栽培農産物の基準を満たしているもの、さらに使用できる農薬に制限をかけた「トライアイズ」は20%ほど、有機栽培は30%近くにのぼるそう。
「組合員の皆さんに田植えや草取りを体験してもらったり、田んぼの生態系を知る『生き物調べ』というイベントを行うなど、長年にわたって生産者さんと組合員の皆さんとの交流の場を設けてきました」。
野菜だけでなく、特別栽培農産物のお米も扱っています。生産者ごとのパッケージの違いも楽しい!
「私たち『あいコープみやぎ』は店舗をもたない組合なので、購入のためのカタログを毎週発行しています。誌面にも『トライアイズ』のマークをつける、使っている農薬の種類数を明記する、など、買う時に選ぶ基準になる指標を色々と記載しているんですよ」。
ほかにも、生産者の顔写真や作業風景などが掲載されているので、作り手の人柄や仕事ぶりが伝わってきますね。
読んでいるだけでも楽しいカタログ、実は千葉さんたちが自ら作っているんだそう。
現場をよく知る方が書いているからこそ、この充実度なんですね!
■詳しくはこちらへ
『あいコープみやぎ』
こちらがカタログ「まんま通信」。中はこんな感じでさまざまな指標や情報がぎっしりです!
さて、今回の「SDGsな暮らし」、いかがでしたか?
毎日の生活のなかで、環境に配慮したものを選ぶことが「持続可能な世界の実現」につながります。
皆さんもスーパーや産直の売り場などで「特別栽培農産物」をチェックしてみてくださいね!
日々、5歳児に振り回される中、癒しはコーヒーとアルコールと人んちの猫。マンガアプリを渡り歩いて、隙間時間に読むのが趣味。いまチェックしているのは「胚培養士ミズイロ」「メダリスト」「煙色のまほろば」。「街のANTENNA」コーナー担当。
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