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2020.02.25

【CINEMA】女優・のん&杉山泰一監督インタビュー!『星屑の町』舞台挨拶にも潜入!

皆さんこんにちは、S-style編集部のマタギです。221日(金)より、宮城・岩手・青森・秋田にて先行上映されている映画『星屑の町』の舞台挨拶が、223日にイオンシネマ名取にて行われました。CINEMA担当・マタギが舞台挨拶に潜入してきたその様子をお届け! さらに、ヒロイン・のんさんと杉山泰一監督に直接お話を聞くこともできましたよ!

約25年にもわたり愛される人気舞台が映画化!

©️2020「星屑の町」フィルムパートナーズ

1994年から長きにわたり愛される『星屑の町』シリーズがヒロインに女優・のんを迎えて待望の映画化。ハローナイツのメンバーは変わらずに、個性あふれるキャスト陣が顔を揃えて、絶妙な掛け合いで笑と涙を誘います。
大手レコード会社の社員だった山田修をリーダーに、歌好き6人で結成された「山田修とハローナイツ」。これといったヒット曲もなく地方を回りながら活動していたある日、東北の田舎町で歌手を夢見る愛と出会います。すると愛は突然、ハローナイツに入りたいと直訴。大騒動の末に加入すると、愛はたちまち人気者に! 思いがけず夢を叶えたように思えたメンバーだったが

舞台挨拶に潜入! スペシャルゲストはのんさん&杉山泰一監督

のん久間部愛を演じました、のんです。本日はよろしくお願いします!

杉山監督こんにちは、監督の杉山泰一です。こんなに大勢の方に来ていただけてうれしいです。

およそ25年にもわたって愛され続けた舞台が元となった今作。共演する皆さんは25年間ハローナイツを演じてきたベテランの方々ばかりでしたが、共演してみていかがでしたか?

のんとても緊張しました! お話が来た時はこんなに素晴らしいおじさんたちが集う映画はなかなかないと思い、とってもうれしかったんですけど、いざ撮影が始まると、この中に入っていかなきゃいけないのか…と緊張感はすごくありました。

撮影/齋藤太一

皆さんに何か声はかけられましたか?

のん皆さんすごく温かくてやさしく、現場はとても楽しかったですね。菅原大吉さんは以前、私が監督をした映画に出てくださったんですけど、そのことをすっごく自慢してくださって。“のんちゃん映画撮ったんだよ〜!”って。それがすごくうれしかったですね!

監督は、チームワークが確立されている皆さんを演出する気持ちはいかがでしたか?

杉山監督「星屑の町」シリーズは初演から観ていて大好きな作品でした。作品としてもう完成されたものなので、演出するというよりは、お客さんの目線になって楽しんで制作に臨んだという感じですね。

撮影/齋藤太一

ヒロインを演じるのんさんにはどんな役割を担ってもらおうとお話されましたか?

杉山監督映画を観ていただいてわかる通り、(久間部愛は)とにかくおじさんを引っ掻き回す役。なので思いっきりやって!と伝えました。

その言葉を受けてのんさんはどのように愛を演じましたか?

のん監督とお話しした時に“台風の目になってほしい”と言われたので、そういう(勢いのある)子なんだと思い演じました。

杉山監督もう目が台風になっていましたよね(笑)。

のん東京で挫折して帰ってきているはずだけど、本当に強気な子で落ち込むそぶりを見せない子なんだと思いました。

撮影/齋藤太一

監督から見てのんさんの演技はいかがでしたか?

杉山監督普段からアーティスト活動もしているので、表現がとても豊かなんですよね。なのでいろんな表情を見せてくれるんです。最初は田舎の女の子だったのに、愛&ハローナイツになってからは、歌だけで大人の女の人を表現していくっていう。それを本当によく演じてくれましたね。

撮影/齋藤太一

舞台の舞台は東北。どういった理由があるのでしょう?

杉山監督『星屑の町』の初演の舞台が東北という設定だったんですよね。(今作にも出演している)菅原さんの出身が加美町なんですが、そこの小学校で公演するという設定だったので、今作の舞台も東北にしました。観てくださった方は、菅原さんの東北弁がネイティブなので感情移入しやすかったのではないでしょうか。

のんさんは仙台へは何度かきてくださっているのでしょうか?

のん音楽のツアーで来たりしています。去年のアラバキにも参加させていただきました。(思い出といえば)初めてずんだシェイクを飲んだ時は美味しくて感動しました!

撮影/齋藤太一

東北弁での演技はいかがでしたか?

のん難しかったですね。愛ちゃんは東北で生まれ育った地元の子だったのでシビアに練習しました。
菅原さんが東北弁の音源をふき込んでくださって、それを聴いて現場で方言指導の先生と一緒に練習しました。他の皆さんも菅原さんの声を聴きながら練習していたと思います。(小日向)星一さんとか。なので最初の本読みの時に、星一さんのセリフを聞いて“菅原さんだ!”と思いました。
菅原さんとは今回で3回目の共演だったんですが、以前ご一緒した時にもう一回コメディでガッツリやりたいと思っていたので、『星屑の町』で共演できて感謝しかないです。

監督も菅原さんとは長いお付き合いだとお聞きしています。

杉山監督そうなんです。『星屑の町』シリーズを教えてくれたのも菅原さんなんですよね。それからずっと観るようになりました。僕の他の作品にも彼には出演してもらっているという仲です。

今作の注目ポイントの一つが昭和歌謡。実際に昭和歌謡を歌ってみていかがでしたか?

のんすごく大変でした。特に「新宿の女」は手こずりましたね。弾き語りのシーンもあったのでがんばりました。レコーディングに向けてボイストレーニングの先生と練習したんですけど、普段歌っている歌と全く違う世界観なので、藤 圭子さんの歌やピンキーとキラーズの歌など、細かくいろんなテクニックが積み重なっているんだと先生と話しながら研究していきました。

監督から見て、のんさんの昭和歌謡はいかがでしたか?

杉山監督彼女にとってはほとんど聴いたことのない曲だったと思います。なおかつ今回は映画のためにオリジナル曲「シャボン玉」も作っています。振り付けもあったりして本当に時間のない中でよくやってくれたなと思いますね。のんさんが普段歌う曲は熱い思いをぶつけるロックが多いんだけど、彼女の歌声を聴いた時に昭和歌謡に合う声質と思っていて。間違いなかったですね。

劇中の衣装も全て可愛いですね

のん私に合わせて全てオリジナルで作っていただきました。

杉山監督中原淳一さんのポスターがぴったりだと思って、(イメージは)これでお願いします!とデザイナーさんに伝えました。

のん私の2019年カレンダーだ!

杉山監督そうそう! それを見て良いなと思っていたんです。歌の世界観にも合いますし。のんさん以外の方々の衣装も全て手作りです。いつパート2の話が来ても良いくらいですね(笑)。

のんさん&杉山監督に直撃インタビュー!

本日の舞台挨拶を終えられていかがでしたか?

のんすごく緊張しましたね。でも東北の映画なので仙台の皆さんに観ていただけてうれしかったです!

杉山監督会場の皆さんからのんさんに対する熱い思いが感じられましたね。熱気に満ちていました。

撮影/齋藤太一

のんさんは6年ぶりの実写劇場映画出演ですが、いかがでしたか?

のんめちゃめちゃうれしかったです。自分の基盤は女優なので、こうやって役者として作品に呼んでいただけてうれしかったですね。気合も入りました。

ヒロイン・愛役にのんさんを選んだ理由はどんなところにあったのでしょうか?

杉山監督のんさんのことは女優さんとしてはもちろん知っていました。今回は劇中で歌を歌わないといけないので、歌える人で探していたんです。それで彼女の名前が挙がった時に、シンガーソングライターなんだと初めて知って。曲を聴いたら自分の思いの丈をぶつける熱いロックを歌っていたので、これは久間部 愛の熱い部分と通じるものがあるんじゃないかと思いまして。それから声質も昭和歌謡にぴったり。オファーしたら“ぜひ!”と言っていただけて。その時点で熱い思いを感じられたので、もうのんさんしかいませんでしたね。

撮影/齋藤太一

昭和歌謡に触れてみて、これからの音楽活動に生かせそうなことはありましたか?

のんすごくスキルアップしたと思います。藤 圭子さんの歌は本当に細かくテクニックが盛り込まれているので、勉強になりました。それから曲の中で低音のドスの効いた声を出さなければいけない部分もいくつかあって、そういうのもこれからに活かされるなと思っています。

杉山監督(藤 圭子さんが)17歳であの歌を歌っていたというのがすごいよね。

のん信じられないですよね!どんな人生を歩まれたのか気になります。

杉山監督藤 圭子さんも一関生まれ。偶然ですが、そういった点も愛ちゃんと重なりますね。

のんそうなんだ! 藤 圭子さんは本当に大人っぽくて。お人柄とかわからないですけど、歌声を聴いただけで生き様を感じられて格好いいと思いました。

杉山監督ハローナイツと同世代のおじさんたちの心を揺さぶる曲は何かなと考えた時に、藤 圭子さんが思い浮かびました。学生運動をやっていた人や普段ロックしか聞かない人たちも、藤 圭子さんのレコードだけは買って聴いていたぐらい、彼らの心にぐっとくる人なんですよ。それでこの曲(「新宿の女」)を選んで、のんさんにオファーしました。なのでおじさんたちが劇中歌を聴いている表情も違う気がしたよね。今回のんさんが歌った「新宿の女」と藤 圭子さんの「新宿の女」を聴き比べして楽しんでいただいても良いかもしれませんね!

のん(ピンキーとキラーズの)「恋の季節」は好きなバンドがカバーしていたので知っていました。こうやって昔の曲が時代を超えて愛されていくのは良いなと思います。今回の映画も、皆さんに素敵な曲を知っていただくきっかけになると良いですね。

杉山監督ピンキーとキラーズの曲をセレクトしたのも、ハローナイツの中に女性ボーカルが入った時を想像してどんな感じがいいかなと行き着いた結果。それから、(当時彼女らが被っていた)山高帽子をのんさんが被ったら似合うだろうなってビジュアルのことも考えて選曲しました。(この歌の時の)おじさんたちのバラバラの踊りがまたいいんだよね(笑)。

のんとてもいいですよね! 私も好きです!

撮影/齋藤太一

監督はハローナイツの皆さんと演出の話などはされたのでしょうか?

杉山監督全くしていません。皆さんおじさんなので、もう健康管理のことだけ。毎日飲みすぎないようにってね(笑)。

楽しいお話をありがとうございました!最後にS-style読者に向けて見所をお聞かせください!

のん家族や仲間との繋がりに、きっと共感できると思います。ぜひ家族や友だち、大切な方とご覧ください!

杉山監督のんさんや大平サブローさんの歌が素晴らしいのはもちろん、ハローナイツの皆さんの細かい部分の芝居も素晴らしいです。何度観ても楽しめる作品になりましたので、ぜひ何度でも観に来てください!

撮影/齋藤太一

『星屑の町』

東北4県先行上映中/36日(金)全国ロードショー

監督■杉山泰一

出演■大平サブロー、ラサール石井、小宮孝泰、渡辺 哲、でんでん、有薗芳記、のん、菅原大吉、戸田恵子、小日向星一、相築あきこ、柄本 明

2020年/日本/東映ビデオ/102

上映館■チネ・ラヴィータ、イオンシネマ名取、イオンシネマ石巻

©️2020「星屑の町」フィルムパートナーズ

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マタギ

趣味は山登り。山頂でコーヒーを飲み、下山後は銭湯に直行、ラーメンを食べて帰るのが理想の休日。最近は「Netflix」「Amazon Prime Video」「U-NEXT」を使いわけて、ドラマ・映画鑑賞の沼から抜け出せないでいる。