優れた純文学を書いた新人に与えられる、日本で最も有名な文学賞。
その名を“芥川賞”。
この度なんと、仙台在住作家の佐藤厚志さんが「荒地の家族」という作品で、第168回芥川賞を受賞されました!
すごすぎる!おめでとうございます!!
この日は何やら、佐藤厚志さんの務める書店『丸善 仙台アエル店』の隣に店を構える『カリィ&カフェ Vajraroad ヴァサラロード アエル店』で芥川賞発表の“待ち会”なるものを実施していたと聞きつけ、編集部が行ってきました!
待ち会では『丸善 仙台アエル店』の店長や、恩師、佐藤厚志さんが大賞を受賞した仙台短編文学賞の実行委員長などの、そうそうたるメンツが集結。
本記事では、上記3名のコメントも載せていますので
ぜひ、最後までご覧くださいね!
“元の生活に戻りたいと人が言う時の「元」とはいつの時点か――。40歳の植木職人・坂井祐治は、あの災厄の二年後に妻を病気で喪い、仕事道具もさらわれ苦しい日々を過ごす。地元の友人も、くすぶった境遇には変わりない。誰もが何かを失い、元の生活には決して戻らない。仙台在住の書店員作家が描く、止むことのない渇きと痛み。”
(新潮社公式サイトより引用)
主人公は震災の津波で大きな被害を受けた植木職人の40歳男性。
作中で主人公は、津波によって仕事道具を奪われ、妻を病気で亡くします。
癒えることのない喪失感を抱えながらも懸命に生きる主人公の心情が淡々とした文体で描かれています。
■『丸善 仙台アエル店』店長の石原さんコメント
「本当におめでとうと言いたいです。受賞の瞬間は信じがたいくらいの感覚で、とても驚きました。今はお疲れだと思いますので、しっかり休んで、喜びを噛みしめて過ごしてほしいですね。普段の本人は淡々としていて、すごく落ち着きがありますし、お客さんへの接客も丁寧なので、みんなから好かれています。帰ってきたら従業員みんなでお祝いしたいですね。これからも『丸善 仙台アエル店』の看板として頑張ってほしいです」
■大学時代からの恩師で翻訳家の植松靖夫さん
「私は普段、緊張やプレッシャーをあまり感じないのですが、発表を待っている2時間は珍しく緊張しました。無事受賞してくれてほっとしています。今もそうですけど、学生時代から佐藤厚志は真面目でおとなしい性格でしたね。彼の小説は初期作から読んできて、明らかに力量が上がってきている。才能も非常に感じました。彼の次の作品が非常に楽しみです」
■仙台短編文学賞実行委員長の土方さん
「佐藤さんは仙台の出版社や新聞社と、ここ数年お仕事させていただいた地元の作家でもあります。その作家が震災をテーマにした作品で芥川賞を受賞したことは、編集者としても読者としても素晴らしい瞬間を体験させていただいたと感じています。僕らは、本作を単なる震災文学としては捉えることはできません。被災地の人たちのリアルな日常や、ここ12年間のやりきれない思いなどを描いた作品だと思っていますし、そんな想いを登場人物たちが代弁してくれているんじゃないかと思って読んでいます」
今回の芥川賞受賞を経て、佐藤さんはとても多くの人たちから慕われ、そして支えられているのだと痛感しました。
仙台を代表する作家、佐藤厚志さんをこれからもみんなで応援しましょう。
そして改めて、芥川賞受賞おめでとうございます!
今後の活躍をS-style編集部一同応援しております!
てんびん座O型の新人編集者。好きな食べ物は笹かまぼこ。自分史上最もおいしい笹かまぼこを決定すべく、色々なお店の笹かまぼこを食べ比べる日々を送る。どれもおいしくて選べそうにない。
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