ブッダとイエスキリストの共同生活を描いた『聖☆おにいさん』をはじめ、特異な設定と世界観で知られる漫画家・中村 光。その最新作を、コメディ界屈指のヒットメーカー・福田雄一監督と主演・吉沢 亮のタッグで描いた映画『ブラックナイトパレード』が12月23日(金)に公開されます。
主人公が就職することになった「サンタクロースハウス」の同僚で、笑うことのないイケメン料理長・古平鉄平を演じるのは、宮城県仙台市出身の俳優・渡邊圭祐さん。今日は、映画のキャンペーンで仙台に凱旋した渡邊さんにたっぷりとお話を聴きました。
以前S-styleでインタビューさせてもらったこと(2019年10月号)を覚えていてくださった渡邊さん。「イービン(E Beans)の屋上ですよね!懐かしい」と言いつつ、その時の誌面を見て「顔変わらないな(笑)」とひと言
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渡邊圭祐さんインタビュー掲載!
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撮影/齋藤太一、取材・文/編集部
©︎2022「ブラックナイトパレード」製作委員会 ©︎中村光/集英社
渡邊めちゃくちゃ面白い。すごく好きな漫画だなと思いました。もともと中村 光さんの作品は読んだことがあって。笑いどころもめちゃくちゃあるし、好きな作風の方だなと思っていたんですが、どんどん話に惹き込まれていく、次が気になる話の描き方で、「それってこうなるんだ!」という驚きが多いんです。本当に面白いし、次が気になるなって思いました。
渡邊原作の良さはそのままに、それをただ映像化するだけでなく、福田監督ならではのスパイスが効いている。原作の良さと監督の手腕と、そこにキャストの力、スタッフの力がかけ算のように加わって、良いものが出来上がっていると思います。
「マンガは好きでよく読む」という渡邊さん。「僕のバイブルは『SLAM DUNK』。井上雄彦先生がものすごく好きで、井上先生の作品のセリフから人生の教訓を得ることも多いです」
渡邊驚いたことはないですが、刺激だらけでした。吉沢さんも大志君も環奈ちゃんも、福田組にもともと参加したことがある人は“カマしどころ”がちゃんとわかっているなっていうのを見ていて思いました。「あ、ここでカマシをしてくるんだな」って勉強になりましたし、カマし方も「すごい、そうやるんだ!」と、面白いなと思いながら見ていました。同年代の人と共演することもあまりなかったので、そういった意味でも今回の福田組でかなりいい経験ができたなと思っています。
渡邊僕はなにか仕掛けるような立ち位置のキャラクターではなかったので、“誰か来るかな”とすごく警戒していたんですが、思ったほどはなかったという印象です。面白いなと思ったのが、福田監督がト書きに対する「ここまでやるか」というようなアクションを事前に練ってきて。「俺、昨日の夜これ、考えてきたから」とかって、うれしそうに説明をしてくださったりするんです。僕の役柄ではそういうのはなかったですけど、田中皇帝(カイザー)(役:中川大志)がそういうムーブが多かったので、福田さんのエッセンスが入ったカイザーが見られるんじゃないかなと思います。
主人公は、何をやってもダメな冴えない男・日野三春(吉沢 亮)。三春のコンビニバイト時代の同僚であり宿敵である田中皇帝(カイザー)を演じるのは中川大志さん。テンションアゲアゲでDQN、とにかくチャラいカイザーのアクションには、福田監督のエッセンスがたっぷりと入っているそう ©︎2022「ブラックナイトパレード」製作委員会 ©︎中村光/集英社
渡邊それはなかったです。僕は役柄的に寡黙で無表情っていうところもあって、カマすところがあまりなかったというのもあります。鉄平は、少し抜けているまっすぐな青年で、でも完璧超人みたいに何でもできちゃう役。「仕掛けることもなく、仕掛けられることもなく」というのが、ある意味“鉄平”という役の特徴だったのかなと思います。
北極にある「サンタクロースハウス」には、世界中から届く子供たちの手紙、山積みのプレゼント、そして黒いサンタ服を着た大勢のブラックサンタたち…。三春は、悪い子を発見するためならハッキングもいとわない北条志乃(橋本環奈)、DQNのチャラ男・田中皇帝(中川大志)、まったく笑わないイケメン料理長・古平鉄平(渡邊圭祐)ら、強すぎる個性の同僚たちと共に、世界中の子どもたちにプレゼントを配るという超激務の“ブラックサンタ”として働き始めるが、この会社にはある秘密があった― ©︎2022「ブラックナイトパレード」製作委員会 ©︎中村光/集英社
渡邊これまで演じた役柄の中で一番難しかったかもしれません。今まではどこかクセのある役柄を求められることが多かったので、一番きれいな珠(たま)の状態で居なきゃいけない、いびつさが必要ない“鉄平”という役柄には、苦労したことを覚えています。「難しいっすわ」とよく言っていました。あとやっぱり、役柄的に“笑っちゃいけない”というのがすごくしんどくて、大変でした。
渡邊すごく我慢していました。作中には細かく笑いどころが散りばめられているので、無表情でいることにすごく苦労しました。笑わないためには感情を殺す以外ないんですが、鉄平は感情を殺しているわけじゃない。ある種サイボーグ感みたいなものはありつつも、内には温かいものを持つ、本当は人間味のある人として表現したかったので、冷ややかな眼になってしまうとそれは鉄平じゃなくなってしまう。だから、塩梅としては『理解できていない』くらいがちょうど良いんです。でも自分は、周りで起きていることがちゃんと理解できちゃうので努力はしましたけど、もしかしたらニヤけているかもしれないです。
渡邊いや、多分無理だと思います。めちゃくちゃ僕は“ゲラ”なので、いざやってみて、本当に向いてない役だなと思いました(笑)。
「“帽子さん”とのシーンもそうですし、みんなのカマしもそうですし、実際撮影していてすごく面白い。我慢するのがすごくしんどくて、『あ、俺この役向いてないな』と、心から思いました」
渡邊何より、子どもが見て反面教師にできる映画作品っていうのはなかなかないと思っています。『サンタさんのお仕事ってこんななのか』『悪いことをして“悪い子”でいるとこんなことになっちゃうよ』などと、学びが多い作品ですので、ぜひ子どもたちにも観ていただきたいです。
渡邊“良い子に取り繕うのがうまい子”でした(笑)。『ブラックナイトパレード』の世界だったら間違いなく“悪い子”です。
青葉区一番町の風景を見下ろしながら、「このあたりは“庭”」と渡邊さん。今一番サンタさんにお願いしたいことは、「帰ってきた時に地元の友だちと遊ぶために、仙台に家がほしい!」とのこと。希望エリアを尋ねると、「仙台駅東口です。最近栄えてきているので。もしくは温泉街の方で古民家を買って、友人たちとDIYするのも良い」と、上京しても変わらない仙台愛を見せてくれました
渡邊クリスマス、年の瀬。映画が公開になる頃には、宮城は初雪が一回降ったか、二回降ったか、というところだと思います。本作は非常に寒い宮城の冬を越すのにぴったりな心温まる映画になっていますので、『ブラックナイトパレード』をぜひ劇場でご覧ください。
【公開情報】
2022/12/23(金)公開
『ブラックナイトパレード』
監督/福田雄一
出演/吉沢 亮、橋本環奈、中川大志、渡邊圭祐
[2022年/日本/東宝]
⌚108分(予定)
©︎2022「ブラックナイトパレード」製作委員会 ©︎中村光/集英社
▶TOHOシネマズ、MOVIX仙台、イオンシネマ新利府、イオンシネマ名取、109シネマズ富谷、イオンシネマ石巻、シネマ・リオーネ古川
公式サイト/https://bnp-movie.jp/
【PROFILE】
渡邊圭祐(わたなべけいすけ)
宮城県仙台市出身。1993年11月21日生まれ。地元の大学在学中にスカウトされ、仙台でファッションモデルとして活動を開始。「仮面ライダージオウ」(2018年・テレビ朝日系)のウォズ役でテレビドラマデビューを果たす。テレビドラマ「推しの王子様」(2021年・フジテレビ系)、「私のシてくれないフェロモン彼氏」(2022年11月~・フジテレビ系)などに出演。12月23日(金)には映画『ブラックナイトパレード』、2023年1月6日(金)には映画『恋のいばら』が公開。
▼Instagram
https://www.instagram.com/keisuke_watanabe_official/
宮城出身・渡邊圭祐インタビュー!
映画『ブラックナイトパレード』(全2P)
12月23日(金)公開の映画『ブラックナイトパレード』に出演する俳優・渡邉圭祐さんにインタビュー。サンタクロースを題材にした映画の見どころや、撮影中のエピソードをお聞きしました。
Web記事では使用しなかったお写真も含めて、たっぷり2ページでお届けします。
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S-style編集長。仙台生まれ仙台育ち。週1ジム通いの後にすする『そばの神田』が至福。コロナ禍以降は料理とお笑い、「ゼルダの伝説」に凝っています。
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