皆さんこんにちは!
S-style編集部のありちゃです。
女性アイドル(特にWACK)と女川大好き!なありちゃの熱烈オファーにより、
「S-style4月号」から連載が始まった、蒲鉾本舗高政社長・高橋正樹さんによる新連載「女川とアカルイミライ」。
震災後の悲しみの中、ひょんなことから始まった女川とアーティストたちの物語。さまざまな出会いを経て、“被災地”から“ハッピーを届ける町”へと変貌を遂げた女川のストーリーを、物語の立役者・老舗蒲鉾店『蒲鉾本舗 高政』社長の高橋正樹さんが紡ぎます。
蔵出し情報満載!(?)な本連載を、全国のアーティストファンにも届けるべく、
特別にWEBで全文公開します。
『avex本社』にて。目の前には役員・担当者が5人とつばさレコードBiSマネージャー・渡辺淳之介氏。私はどうにも変な空気を感じていた。役員の方々から「本当にBiSでいいんですか?」「所属アーティストなら誰でもいいんですよ? EXILEでも、浜崎あゆみでも、倖田來未でも」。淳之介氏はずっと下を向いたまま何も語らず。なるほど、それはそうだ。出演を断る方向で中ではまとまっているのだから。
「いや、BiSがいいです。BiSとファンに女川に来てもらいたいんです」。私は京都の「ボロフェスタ2011」で垣間見たBiSとファンが作り出す愛と狂気を説いた。震災で町の8割を喪失し、家族・親戚・知人・多くの人々が亡くなり、途方に暮れ、打ちひしがれ、下を向いている女川町民に今必要なこと、それは故郷へ無条件の愛を叫ぶ心だ。目線を下から前に向け、未来へと進む勇気なのだ、と話した。そして私は、歌詞“イタイイタイのとんで来い”の「太陽のじゅもん」にまつわる、親友を震災で亡くした女子高生のメールの印刷を差し出した。それぞれが熟読、しばらくの沈黙の後、真ん中に座る役員が「…わかりました。BiSですね。渡辺くんいい?」と問いかけた。右端に座る淳之介氏は「はい、よろしく…お願いします」とキレの悪い返事をした。出演OKにホッとした私の心情の一方で、のちに語ってくれた淳之介氏の当時の心境は、破天荒アイドルで名を上げつつあるBiSが被災地に行って何を歌えばいいんだろう、何を語ればいいんだろう、と当日まで悩んだそうだ。ジュンジュン、本当にごめんね。こうしてBiSの女川イベントへ出演は決定し、私は当分の間avex内部で半ば冗談半分に“EXILEを断った男”として名が知れることになった。
いよいよ迎えた当日、’12年9月23日「おながわ秋刀魚収獲祭2012」。同イベントは震災前から続く女川町の一大イベントだ。震災があった’11年も町民限定ではあるがその流れを断つことなく続けたことからもその大切さがわかる。当日はサンマの町のイベントが復活! ということもあり、宮城県内外からたくさんの人が訪れ、炭火焼サンマ、サンマつみれ汁が無料で振舞われ大盛況。しかし、ステージが進むにつれ、雲行きが怪しくなる。あっという間に黒雲が覆い、BiSの登場を前にして、会場は絶望的などしゃ降りのゲリラ豪雨に襲われたのだ…。
いかがでしたか?
BiSは先日「THINK of MICHINOKU」に出演し、話題になっていましたね。
今年は残念ながら「ARABAKI ROCK FEST.」が中止になってしまいましたが、
来年以降、「ARABAKI ROCK FEST.」のステージでBiSを見ることができたら…!と今から願っております。
「S-style5月号」には、「おながわ秋刀魚収獲祭2012」の写真も掲載しています。
興味がある方は、ぜひお手にとってみてくださいね。
次回の連載もお楽しみに!
「S-style5月号」はAmazonで好評発売中!
出産を機にS-style編集部を卒業し、現在は在宅ライターとして仙台・宮城の注目情報を発信!ラーメンソムリエの資格をとっちゃうくらいラーメンが好きで、子連れで行けるラーメン屋開拓が趣味。家にいられないアウトドア派の息子(1歳)と格闘する日々で、最近は常にHP0状態です。
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