2022年7月15日(金)~18日(月)に仙台市役所前勾当台公園市民広場で行われ、多くの来場者がワインや美食を楽しんだ「杜の都のワイン祭り BAR-SENDAI 2022」。
そんな人気イベントの初日の目玉コンテンツとして開催されたのが「Kappo20周年記念 テロワージュを感じる 松本圭介シェフ×東北ワイナリー ペアリングディナー」。
フランスで修業し、シンガポールなどワールドワイドな活躍をしてきた松本圭介シェフが、東北のワイナリーからワインを厳選し、そのワインに料理を合わせるという発想で組み立てたコース料理が味わえる、一夜限りのスペシャルディナーです。
東北ワインと松本シェフの料理とのマリアージュを、S-style編集部も感じてきました。
1.一夜限りの東北の美食、ワインの競演「松本圭介シェフ×東北ワイナリー ペアリングディナー」
2.東北の食材を使った料理を、東北のワインと共に頂くスペシャルディナー
3.松本圭介シェフ プロフィール
このイベントは、今年20周年を迎えるKappo編集部が主催。
会場となった『Route 227s’ Cafe TOHOKU』は、東北227市町村の食材を味わえるカフェレストランですが、この日は、東北の食材だけでなく、東北のワインも集まりました。
乾杯に先がけ、イベントを企画したKappoプロデューサー川元 茂さんと、秋保ワイナリー代表でテロワージュ東北の代表も務める毛利親房さんが挨拶。
静かな口調ながら、仙台、宮城県をはじめとした東北の美酒美食にかける熱い想いがひしひしと伝わってきます。そしてグレープ・サウンズ株式会社代表の菊池洋さんの乾杯の音頭で、スペシャルディナーはスタート!
提供された料理は全7品。そのどれもが東北の食材を使用しているので、テロワージュが感じられるものばかり。
ちなみにテロワージュとは、気候風土と人の営みを表す「テロワール」と、食と酒のペアリング、結婚を意味する「マリアージュ」を掛け合わせた造語です。
今回のイベントはまさに東北のテロワージュが感じられるもので、松本シェフが一品ずつ、こだわりポイントを丁寧に説明してくれます。
★テロワージュ東北
https://www.terroage.jp/
一品の料理、一杯のワインが織りなすかけ合わせに酔いしれる声が、店内の至る所から上がりました。
そんなスペシャルディナーを皆さんにご紹介します!
1. 「白身魚のカルパッチョ 南仏オリーブオイルがけ」
「白身魚のカルパッチョ 南仏オリーブオイルがけ」は、淡白なタチウオに松本シェフこだわりの塩とオリーブオイルというシンプルな味付け。さっぱりとした『了美ヴィンヤード&ワイナリー』の「ラセリー美 レカトル セパージュ ブラン2021」と組み合わせると、より旨みを感じます。
2. 「みやぎサーモンタルタル ディル風味」
「みやぎサーモンタルタル ディル風味」のサーモンは、脂の乗った腹身を使用し、少しこってりと。それがディル、隠し味のショウガの爽やかさとマッチします。料理にはシャルドネの若実も入り、『高橋葡萄園』の「リースリングリオン2020」との相性がぐんと上がります。
3. 「とうもろこしペーストを乗せたパンケーキ蜂蜜がけ」
「とうもろこしペーストを乗せたパンケーキ蜂蜜がけ」のパンケーキにはホエーを使い、鉄板で焼き上げます。トッピングは白いトウモロコシ“ピュアホワイト”と少し塩みのあるトウモロコシバター。シャンパーニュ地方と同じ製法で作られた『サンマモルワイナリー』の「カノン スパークリング2020」としっかりと調和します。
4. 「金華鯖の燻製ソテー スパイスソース」
「金華鯖の燻製ソテー スパイスソース」は香りの強い金華鯖に、中東で使われるスパイスを組み合わせた一品。パリパリに焼かれた皮が強い主張をしつつも、数種類の白ワイン用品種をブレンドした『秋保ワイナリー』の力強い「フィールドブレンドブラン2020」と互いを引き立てあいます。
5. 「めかじき 大崎マルセンフォームのトマトソース オレンジ風味」
絶妙な加減で火入れしたメカジキは、驚くほどしっとり。フライにした香草が青みを醸し出し、『吾妻山麓醸造所』の「サンジョベーゼ2021」の個性とうまく調和しています。
6. 「骨付KAZUHARA豚ロースト 西村山すもものキャラメリゼ」
「骨付KAZUHARA豚ロースト 西村山すもものキャラメリゼ」はワインを含め、すべての食材が山形県産。繊細で、味わい深い骨付き肉を使用し、キャラメリゼしたすももや、梅干しのピューレで好みの味に調整できます。のど越しのいい『ウッディファーム&ワイナリー』の「ピノノワール2019」とナイスマッチ!
7. 「桑折 白桃のマセレ」
新鮮な桑折町の白桃を、極力火入れをせず、素材の味を生かしてコンポートに。レモンガーベラの香りがするゼリーなど爽やかなデザートは、完熟したブドウを使用した旨みの強い「紫波モンドブリエ2020」と相性抜群です。
気さくな松本シェフは時には自ら料理を提供し、時にはテーブル横で料理とワインの組み合わせについてお話してくれました。
そして実は……、松本シェフが今日の料理とワインを実際に組み合わせたのは、この時だけというからさらに驚き!
イベントの最後には松本シェフをはじめ、当日料理やワインをサーブしてくれたソムリエやサービススタッフの皆さんに温かい拍手が送られました。
ちなみに松本シェフは今後仙台市内に実店舗を開店予定とのことです!
自身が考える“和魂洋才”をテーマに食材と向き合い、人々の舌を魅了し続ける松本シェフの料理を味わいに、足を運んでみてはいかがでしょうか。
仙台市出身。高校卒業後、フランスへの想いから料理人の道へ。仙台の老舗フランス料理『もんこぱん』『あづまや』にて修行後、渡仏。ヌーベルキュイジーヌの鬼才アラン・サンドランスがシェフを務めたパリ『LUCAS CARTON』、ロワール地方トゥールの『JEAN BARDET』、海に囲まれたブルターニュの『LE BRETAGNE』などで経験を積み、一度日本に帰国した後、シンガポールへ。
2014年より、シンガポール『LEWINTERRACE Executive Chef』として、自身の考える“和魂洋才”をテーマに様々なシーンにて海外発信をおこなう。
現在は『Keisuke Matsumoto』で、プライベートダイニングやランチボックスなどを中心に活動。2022年秋には仙台市青葉区柏木にレストランをオープン予定。
趣味はバスケとランニング、飲み歩き。ホッピー、ビール、日本酒、ウイスキー、焼酎…とにかく酒をこよなく愛す。飲むと顔が真っ赤になるが、そこからが勝負だと常日頃感じている。
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