皆さんこんにちは!
S-style編集部のありちゃです。
女性アイドル(特にWACK)と女川大好き!なありちゃの熱烈オファーにより、
「S-style4月号」から連載が始まった、蒲鉾本舗高政社長・高橋正樹さんによる好評連載「女川とアカルイミライ」。
震災後の悲しみの中、ひょんなことから始まった女川とアーティストたちの物語。さまざまな出会いを経て、“被災地”から“ハッピーを届ける町”へと変貌を遂げた女川のストーリーを、物語の立役者・老舗蒲鉾店『蒲鉾本舗 高政』社長の高橋正樹さんが紡ぎます。
蔵出し情報満載!(?)な本連載を、全国のアーティストファンにも届けるべく、
特別にWEBで全文公開します。
須田善明女川町長の想いがあふれていた。’20年8月下旬、いつもと少し違う空気で話し始めた私への相談内容は、「楽しいことが奪われ続けて意気消沈のまま終わっていいのだろうか」「町民に笑顔が生まれるような何かをしたい」「コロナに負け続けている状況にチャレンジしたいんだ」。自粛ムードの中で、不謹慎と言われるかもしれない自分の気持ちを包み隠さず見せた町長の裸電球は、やけどするほど熱く、まぶしかった。
さかのぼること数日。’20年度「おながわ秋刀魚収獲祭」は中止が決まった。発表したのは実行委員長を務める私だ。震災前から開催してきた歴史あるイベントの実行委員長を任され、須田町長にも「史上最高の祭にしますよ!」と語っていた。しかし事実上の中止勧告により、開催が困難となった。入念な準備を進めて、あとは開催を待つばかりとなっていた。中止を発表した日の夜、私はひとり静かに泣いた。
「何でも手伝います」。私は須田町長の相談に即答した。それから数人の有志を交え、語り合った。都市部では有観客ライブを少しずつ始めているが、感染者を悪者扱いする田舎では何年先になるのか見通しが立たない。どうやったらイベントができるだろう。蟻の一穴でもいい、風穴を開けて全国の地方・田舎に一つの前向きな灯をともしたい。女川から日本を変えたい。そして、演奏の場が減ってしまったアーティストの方々へ、女川なりの恩返しの“カタチ”を示したい。そんな想いを震災後お世話になってきた方々に相談し、北島音楽事務所さん、株式会社WACK渡辺淳之介社長が出演を快諾してくださった。そして、ヘッドライナーは「風とロック芋煮会」でお世話になった箭内道彦さんに相談した。感染拡大防止対策で観客は女川町民と女川町内企業就労者限定。主催者は女川町だ。「イベント名は今のところ女川町民音楽祭だけど、何かいい案ない?」と聞かれた。「んだな…『サンマーソニック』ってどーすかね!」。そんなこんなで動き始めた「サンマーソニック」。無事開催できるのか!?
いかがでしたか?
「S-style7月号」には「サンマ―ソニック」開演前の写真も掲載しています。
興味がある方は、ぜひお手にとってみてくださいね。
次回の連載もお楽しみに!
「S-style7月号」はAmazonで好評発売中!
出産を機にS-style編集部を卒業し、現在は在宅ライターとして仙台・宮城の注目情報を発信!ラーメンソムリエの資格をとっちゃうくらいラーメンが好きで、子連れで行けるラーメン屋開拓が趣味。家にいられないアウトドア派の息子(1歳)と格闘する日々で、最近は常にHP0状態です。
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