イラストレーター・佐藤ジュンコさんの誌面連載、番外編!
イラスト:佐藤ジュンコ
現在発売中の『S-style4月号』からスタートした、新連載「ハロー・ペンパル」。在仙イラストレーターの佐藤ジュンコさんが、今気になるあの人、この人との文通を紹介するコーナーです。この番外編「配達員いちぼのポストな日々」では誌面でお届けしきれなかった、お手紙の相手を、配達員の視点から(!?)ご紹介します。
記念すべき1回目は…『仙台朝市』でコロッケを売っている、あの人にお手紙です。
今日も大賑わいの『仙台朝市』。JR仙台駅側の朝市入り口から(私の歩幅で)80歩、左手にあるのが今回の配達先の『齋藤惣菜店』です。
通りにふわりと漂ういい匂いに誘われて、お昼を過ぎたというのにこの行列! 絶えず長蛇の列ができる人気店なのです。
今回のお届け先は、今年創業59年を迎えた『齋藤惣菜店』の3代目店主・齋藤達也さん。朝市で長きにわたり、たくさんの人に愛される揚げ物惣菜を販売しています。齋藤さんは、元々エアコン修理の仕事をしていましたが、10年ほど前に跡を継いで3代目となりました。
元イラストレーターの奥さまが描いた、齋藤さんの似顔絵が書かれたメニュー表を発見!
齋藤さんとのおしゃべりに華が咲きつつ、看板メニューの「じゃがじゃがころっけ」(1個65円)を購入。サクッ、ホクッ、ウマ~とほっぺたが落ちるおいしさにうっとり。ソースをかけずそのままでも甘みがあって、パクパク食べられちゃうんです。
1日1,500個作るという「じゃがじゃがころっけ」は、創業当時1個5円だったのだとか。牛挽肉にタマネギ、北海道道南産の「男爵いも」をたっぷり使用。ジャガイモは皮ごと使うことで、歯触りが良くなるのだそう。思わず笑顔になる甘みの秘密は、季節によって量を調節するザラメ! ジャガイモ自体の甘みが強い冬場はコク深くしつつザラメの量を減らしたり、真夏の暑い日はサラッと食べられるようにちょっぴりあっさり味にしたり。そうして丁寧に仕込まれた1,500個のコロッケは、高温でカラリと揚げてサクサクに仕上げます。
そんな「じゃがじゃがころっけ」をはじめ、メンチカツや期間限定の揚げ物など常時20種類ほどを販売。お昼時に販売する調理パンも人気です! どれもなくなり次第終了なので、お早めに。
「じゃがじゃがころっけ」のおいしさの秘密や歴史を伺ってから、揚げたてを頬張るといつもより心なしか、おいしさアップ!…したような。朝市を通りがかったら、ぜひ立ち寄ってみてくださいね~! 私もお手紙配達ついでにますます寄り道しちゃいそうです。